私の反復型プレゼン作成術

書籍

本内容については、書籍『Keynoteで魅せる「伝わる」プレゼンテーションテクニック』で詳細に解説しています。

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はじめに

私は、エバンジェリストという職業柄、プレゼンテーションをよく行いますが、その都度、プレゼンテーション資料を作成しています。 毎回作成するなんて非効率だと思われるかもしれませんが、プレゼンテーションは、参加くださった(不特定)多数の方々のお時間をいただく「場」ですので、それくらいのテマを惜しんでどうするんだというスタンスでいます。

例えば、300人の方が参加する40分のセッションならば、300 × 40 = 12,000分 = 200時間 と、日本の貴重な生産時間を占有する「場」となるわけです。それと同じだけの時間をかけて作成しても良いくらいですがさすがにそこまで時間を費やしていられないのですが、数時間をそのセッションに費やすのは、惜しくありません。

さて、そんな一見非効率なプレゼン作成ですが、効率的に行うコツがいくつかあります。今回は、その中でも基本中の基本となる「反復型プレゼン作成術」をお伝えします。 スライドの作り方はそれぞれではありますが、ほとんどの方が、スライドを最初から順番に作り、完成させながら進めるのではないでしょうか?

一般的なスライド作成の手順
一般的なスライド作成の手順

反復型作成術では、全体構成、流れを重視します。従ってスライド単位で作成というイメージではなく、最初から最後までクライマックスなイメージで作成していきます。一度作り始めたら、最初から最後まで何かしら手を入れていく感じです。

反復型なスライド作成の手順
反復型なスライド作成の手順
余談ですが、起承転結でプレゼンを構成することはお勧めしません。これについてはご要望があればまた記事にしたいと思います。

大まかなやり方

私は、プレゼンテーション資料は、反復型で作成します。もともと Unified Process な頭の中身なので、以下のようなフェーズ(≠ 工程)があります。

方向づけ → 推敲 → 作成 → 移行

無意識にこういう思考になりますね。 この流れはとてもプレゼン作成でも自然だと考えています。もちろん、ソフトウェア開発でもネ☆

方向づけフェーズ

まずイベントの性質や、テーマ、そこで私がメッセージアウトしなければならないこと、聞いていただきどういう行動に出てもらいたいかを考えます。

それに応じたセッション構成を考えてみます。 大まかにいうと、「つかみ」と、「なかみ」と、「しめ」を決めます。 あととても大切なのは、タイトルスライドの作成です。

このフェーズで私は、セッションタイトルのスライドだけは完成版に近いくらいに作成することが多いです。 みなさんは、そんなことはないと思いますが、私はタイトルスライドを大切にしています。ここで全体の調子やメッセージの「色」が自分の中で見えてきます。

しっくりこないタイトルスライドだとその後の作成もノッてきませんw 私がよく Twitter や Facebook で「タイトルスライドだけできた!」とつぶやいているのはこのフェーズです。要は骨子が決まり、タイトルスライドだけ完成させたということです。

私の中では、これがクリアできると、80% は完成している気分になれます。 乱暴ですが、この時点でももうプレゼン可能な状態になっています。絵などなにもないですが、伝えたいメッセージはあるので、あとはしゃべればいいだけな状態です。 とはいえ、ここは方向づけするフェーズですので、あとで変更があることは当たり前というスタンスです。 成果物は以下のような感じになります。

タイトルスライドの例
タイトルスライドの例

次に「なかみ」ですが、大体以下のレベル感でこのフェーズで作成します。

方向付けフェーズでの「なかみ」
方向付けフェーズでの「なかみ」

全体の流れを「適当に」書きます。大体1ページに収まる程度に書きます。ポイントは、3つ区切りを考えるということです。

人は、3つ以上のものを覚えられないですよね? 以前にタスクボード型のアジェンダスライドとかも作ったりしてましたが、あれもぜんぶ3つずつになっているんですよ。 これで、方向付けフェーズの反復#1が終了です。

方向付けフェーズは、反復一回か二回くらいを行います。二回行う場合は、以下の粒度のものを作成します。要するに上述の1ページをスライド割したようなイメージです。

方向付け 反復#2 のスライドの一部
方向付け 反復#2 のスライドの一部
方向付け 反復#2 のスライドの一部
方向付け 反復#2 のスライドの一部

だらだらっと文字だけで書いていきます。当然自分の頭の中には、図も含めたスライドのイメージがあります。ここで、しっくりするイメージがわかない場合は、もう少し書いてみます。

ここではイメージがわくことがゴールなので、箱だけで構成された絵であったり、それでもイメージがわかない、しっくりこない場合は、かなり細部まで書いてしまうこともあります。ただ、ここでやるのはイメージがわかないスライドだけになります。 そんなこんなしていれば、だいたい伝えたい内容も固まってきます。

推敲フェーズ

次に、骨子をもとに肉付けしていきます。ここでの重点ポイントは、

  • 流れがスムーズか?
  • 退屈しないか?
  • ロジカルか?
  • 把握しやすい適量か?

などを作りながら考えます。これは楽です。もともと私自身が、物覚えが悪く、飽きっぽいので、じぶんを中心に考えます。自分がつまらないプレゼンをみなさんにするのはありえないですよね。 ここは、何回か繰り返します。2~10回くらいですかね。全体の流れ、表現が不自然でないかを考えます。

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